【完】螺旋のように想いを告げて



 ・・・



 いつの間にか家の中は静かになっていた。
 午後7時を過ぎたというのに、母さんはどこへ行ったんだろう。



 風呂あがりで身体が熱くなった俺は、キッチンでスポーツドリンクを一気飲み。
 すぐに2階に向かう。まだ咲良は俺の部屋にいるみたいだ。




「咲良!」

「うわ、わ! 亮ちゃん!!」




 咲良は座っていた椅子から転げ落ちる。何してるんだよ、ダサい。




「ちょっと! 頭打って死んじゃったらどーすんの!!」

「シャレにならんこと言うな」

「だって亮ちゃん、お化けみたいに出てくるから!」



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