鈍感過ぎる彼女の恋は。《完》
あまりにもいつも通りの態度に、さっきの事が夢だったんじゃないかと思えてくる。


いや、でも確かにキスした。


右手で自分の唇をなぞって、また体温が上がる。
急にあんな事されて、しかも強引に、おまけにお互い全裸状態で。

なのに何で、嫌じゃないんだろう…。

あんなわけのわかんない人絶対嫌なはずなのに。
それどころか一緒に居て心地いいとすら思えてくる。

この気持ち…一体なんなんだろう…。




また思い出したら熱が出そうだったのでもう寝ることにした。
でも社長の香りがするベッドで寝れるわけもなく、結局リビングのソファーで眠った。




社長はその日の夜は本当に帰って来なくて、
翌日の土曜日も日曜日も、何の連絡もないま姿を見せなかった。
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