PLAYTHING!!
手を繋ぐ キミと
「ほらっ! 見て見て~」


放課後。


待ち合わせ場所の玄関で、わたしは理緒くんに駆け寄った。



いつからだろ……。


最初は逃げ出したいくらいだったのに、



自ら理緒くんに駆け寄るようになったのなんて……。



「数学の小テスト! 八十点だった~!」



意気揚々と答案を差し出したわたしに、理緒くんは軽く微笑んだ。



「しごかれた甲斐があったよ~」


「ホント。しごいた甲斐もあった」




笑う理緒くんと目が合う。



少し細くなった目がわたしに安心感を与える……。




並んで歩く帰り道。


「寒っ」



隣で肩をすくめて歩いてる理緒くんに、


「……ちょっと温かいね」



こう言って、手を伸ばした。



理緒くんの大きな手を握って、



理緒くんの顔を見たら、



ビックリした顔してわたしを見て、



すぐに前へと視線を戻した。



素っ気ないけど、



それも照れ隠しってわかってる。



ホントに可愛げ無いなぁ……。



でも、



……理緒くんらしくって可愛いんだよね。




なんて……理緒くん相手にノロケてるっ!?




ヤバい……。
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