黄金のラドゥール
そこには青い瞳。
凛々しく整った顔立ちの男の人が目の前にいた。
「目が覚めたか。」

「あ、、さっきの、、」

さっきの男の人だと思った。

さっきの?あれ?私、、


でも待って、ずっと居てくれたってことかな、、
お礼言わなきゃーー、、


でも、、

「あれ、、」
この人、、

「どこかで、、?」

頭をひねる。

漆黒の闇夜のように黒い髪。
青く澄んだ瞳。

「私、どこかであなたを、、」

私はお礼を言うのも忘れて彼を見つめる。
青い瞳も私を見つめている。



あっ、と息を飲んだ。

満月の光に照らされた明るい髪のシルエットが目の前の男の人とぴたりと重なったからだった。



「あなたは、、」


「熱はもう無さそうだな。」
頬にぴったりと手のひらがくっつけられた。
その冷たさに心臓がはねた。

「思い出した!あなたを見たわ!」
そのために声が裏返ってしまった。
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