黄金のラドゥール
腕の中では女が震え始めていた。

ずぶ濡れの姿では当然だった。しかも、この冷え込みに薄っすら肢体の輪郭さえ分かりそうな薄い衣服である。
コウジュンはやっとその肩から分厚いマントを外すとそれでしっかりと女の身体を覆ってやった。

『ラドゥールが降りてきた証として
十分な披露になっただろう。』


「コウジュン様、この方は一体?」
侍従のガインが囁く。

「儀式では天からのお言葉が伝えられるはず。人が降ってきたことは今までなかったかと、、いえ、ありましたね、初代国王の時に。」

「そうだな。伝説ではあるが。」
それは小さい頃からよく聞かされていた伝説だった。
女の瞳が不安そうに揺れている。


「コウジュン様、ひとまずお召替えにお戻りください。
そのままではお身体に障ります。」
自身も濡れそぼったユンハが代えのマントを持つよう部下に指示している。


腕の中でまだ震えている女に、コウジュンはマントの前をしっかりと掛け合わせてやった。


「娘よ、おまえが何者かはわからない。

だがしかし、今私は宣言した。
お前を天からのラドゥールとして受け入れ、正妃とすると。

私は第三皇子コウジュン、この決定は覆さない。

私と共にある限り、お前を守り抜くと誓おう。」


こうして抱えているだけでも、
女は月光を受け煌めいて見える。


「ラドゥー、、?」

女の震える瞳にコウジュンが映る。


「私の花嫁だ。」

女はそのまま意識を失った。
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