このリングを君に・・・。
第一章

学校生活


「あー・・・だりい」

「拓篤昨日もあまり寝れなかったのか?」

心配そうに近づいてくる奴は昔からの親友の
田村光佑。

「光佑は寝れたんかよ」

2人で話をしていると「拓篤くーん」と聞こえた。

「拓篤また呼び出しかよー。羨ましいぜ」

「ほんと、だりい」

高校に入り、なぜか女子から呼び出される事が
増えた。
毎日毎日呼び出され、告白される。
俺は、めんどくさくて仕方なかった。


また、告白を断り教室に戻ると光佑が
幼馴染の璃子と一緒にいた。

「たーくん、おかえり~♪また告白だって?」

そう言いながら光佑とニヤニヤしている。

「うるせーよ。なんで、こんなに告白してくるのか
理解出来ねー。まじ、迷惑!」

「あんま怒んなよ。モテるのはいいことじゃねーか」

「そうだよー!璃子なんて今だに彼氏出来ないんだからぁ!」

璃子は、綺麗系より可愛い系だ。

「あ、彼女作っちゃえば告白なくなるんじゃね?」

そう思い付き口に出す。すると2人は笑い始めた。

「なに笑ってんだよ」

「え~?だって!だって!笑 たーくん誰とも付き合った事ないじゃん笑
簡単に言うから、もうおかしくておかしくて。笑」

「だよな!笑 告白されても全部断ってんのに
どうやって出来るんだって話!笑」


2人が俺を馬鹿にしていると

「あたしなってあげよっか?」と声がした。

見ると同じクラスの奈津子だった。
奈津子は璃子の親友だ。
璃子と正反対の美人だ。

「まじでー?ラッキー♪ほら見てみろー。」

そう光佑と璃子に言うと璃子が奈津子の元へいく。

「奈津子!?本当にいいの?たーくんだよ?」

「…別に?好きな人いないし。てか、付き合ってるふりでしょ?笑
心配しすぎ!」

「あ。そっかそっか笑」

「あたしに好きな人が出来たり、逆に拓篤に好きな人が出来たら普通の友達に戻る。ただそれだけよ」


この日から形的に?奈津子の彼氏になった。

放課後になり、璃子と奈津子と光佑と4人で
ファミレスに行くことにした。

「そういえば、拓篤は誰かと付き合ったりしたことあるの?」

いきなり奈津子に聞かれた。

「あ...。まぁな」

「どんな子だったの?」

「んー。」

すると璃子が「光佑は好きな人いないの?」
と聞いた。

「今はいねーよ」と答えながら光佑が俺を見た。

光佑と璃子は、前に付き合ってた子を知ってるし
なんで別れたのかも知っている。
だからきっと気を使ったんだろう。
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