インタビューはくちづけの後で
「あーあ。やっぱり、仕事を始めるの早すぎたかなあ。
芽衣とハワイでゆっくりしたかったのに…」

と瑞希さんは抱き合った後のベッドの上で、私を抱きしめながらため息を吐く。

瑞希さんが仕事を始めると、あっという間に忙しくなり、
特に海外との交渉ごとは瑞希さんの名前が責任者として記されるようになったようで、
沢山の会議に出席しているみたいだ。
彼には新しくベテランの秘書の東山さん(ひがしやまさん。40歳。男性)が付き、
1日のスケジュールの管理をしてもらうようになっている。

社内で仕事の後も、顔合わせや、打ち合わせと称して社長と出かけることが多くなった。



「芽衣のハンバーグが食べたい。」と私の耳に柔らかく歯を立てて、囁く。

「わかりました。いつ、作りますか?」

「今週の金曜は夜に予定を入れないように言ってある。
やっと一緒に居られるようになったのに、ゆっくりする暇もないな。ごめん。芽衣。」

「私は毎日一緒に眠っておはようって言えて、満足ですけど…」

「俺は、まだ、満足じゃないよ。」とくちづけしながら、私を組み伏せる。

「…もっと芽衣が欲しい。」と言って、私の足をゆっくり開かせる。

私が甘い声を漏らすと、

「愛してる」と何度も言いながら、激しく私を求めた。

気が遠くなるような快楽。

私は気を失うように瑞希さんの腕の中で深く眠った。



< 48 / 51 >

この作品をシェア

pagetop