改稿【桃・中編・画】文鳥は要りませんか?
ときめく心
翌日は休み、翌々日出社すると、あの社長がニコニコした声で「おめでとう尾中君」と背中をばんばん叩いて去った。

何社もブリーダー挨拶に行く予定を三竹はたててくれていた。

だが、私の体調はなんとかなったものの、精神(こころ)は、空前絶後の世界をさ迷っていた。

そんなふらついた精神を労って、三竹がパソコンをいじって、違反行為なんだけれども、私の私有物のスマホに桜文鳥の中雛の動画を十本くらい送ってくれた。

「ありがとうございます三竹さま」とニヤけ、キモい顔した私に「愛くるしい‼わかっただろう」と少し寂しげに微笑んだ。
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