イジワルで優しい彼と再会したら
プロローグ
「金曜日は、心なしかメルマガが増えるな・・・。」
仕事がひと段落した19:00頃、真琴はスマートフォンをチェックした。


スマートフォンは、忙しい。

ソーシャルゲーム、SNS、洋服ブランドの通販アプリ、外食店舗のクーポンアプリなどから、
ひっきりなしに通知がくるからだ。

その中で、唯一楽しみにしているのは、
「ユウ」という人物とのメッセージのやりとりだ。


「マーさん、おつかれさまです。
 以前教えていただいた『星の彼方』って漫画、読んでみました。
 ちょっと私には若すぎるのかな?と思ってたんですが、意外と楽しんでしまいました。
 まだ私にも、若さ残ってたんですね笑」

真琴は今年で25歳で、「ユウ」は確か27歳くらいだと聞いている。
あるゲームで一緒に遊んでいたことがきっかけで、少しずつゲームの外でも連絡を取るようになった。

内容は、ゲーム、漫画、時々、仕事の愚痴だ。

10年以上前の漫画ではあるが、真琴はとても気に入っていて、
1週間ほど前に「ユウ」にすすめてみたのだった。



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