最後の恋のお相手は

ソファの上、私が下になって、繰り返し唇を重ねた。

「雄洋さん……ここだと、ちょっと……」

唇が離れた瞬間、目をみつめながら訴えた。

「オレは、キスだけのつもりやったのに……おねだり?」

「えっ!?」

勝手な早とちり。耳まで真っ赤にしながら、ブンブンと首を振った。

「郁美、かわいい」

雄洋さんが耳元でささやいたかと思うと、私をお姫様抱っこして、ベッドルームに連れて行った。

これじゃあ私が、肉食系女子みたい!

「郁美」

みつめ合いながら名前を呼ばれると、胸が高鳴る。私を肉食系女子にしたのは、雄洋さん自身だ。あなたを欲しくてたまらない。自分から背中に手を回して、強く抱きしめた。

この思いは、成就しなくてもいい。でも、私の思いを感じとってほしい。そう思っていたけれど、今は違う。

私を、私だけを愛してほしい。私には、雄洋さんしかいないから……。

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