俺様社長の重大な秘密
あちこち探し回ってみても、幸の姿はどこにもない。

彼女は一体どこに行ってしまったのか？

「…社長、部屋でお待ちくださいと」
「…待ってられるか。丸岡は？」

楓の問いに、西園は落胆した顔で首をふる。

「…社長」
「…なんだ？」

「…社長にはまだ言ってなかったのですが…」

この間の階段の件について、名刺を手にしていた件について楓に話した西園。

「…なぜもっと早くそれを言わなかった？！」

楓の低い怒声に西園は無意識に背筋を伸ばした。

「…すみません」
「…もしかして、最近様子がおかしかったのもそのせいじゃ？」

「…突然の異動、良く思わない社員は多いと思います」

「…ックソッ！鞄はある。社内のどこかに必ずいる。今使われてない部屋は？」
「…管理室に行けば分かると思います」

西園の話を聞き、楓は管理室に走っていった。
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