俺様社長の重大な秘密
エレベーターに向かって歩く幸と伊織。
上ボタンを押すと、来るのを待っていた。
「…ぁ、来たよ」
伊織の声と同時に、エレベーターのドアが開いた。
「…社長」
「…丸岡」
伊織から幸を奪うと、ぎゅうっと強く抱きしめた。
その行動に、伊織は当然驚いている。
楓の一歩後ろにいた西園は何時ものことなので、至って平然としている。
「…丸岡を助けてくれたのは君か?」
伊織に向かってそう言った楓に、伊織は2度頷いて見せた。
「…ありがとう、ずっと丸岡を探してたんだ」
「…こうなった原因は、社長、貴方のせいでは?」
ピンときた伊織が、ズバッと言い捨てた。
「…そうだろうな」
「…一社員の彼女を特別扱いすれば、周囲が妬むのは当たり前です。ましてや社長、女子社員の憧れの的。この間だって階段であんなことが…他にも沢山の嫌がらせがあったんじゃないのかと思います。彼女を想うなら、異動させるのが一番の得策かと思いますよ」
伊織の言葉は最もだった。
だがしかし、異動したくらいで、幸への嫌がらせは無くならないだろう。むしろ、格好の餌食になりかねない。
それならいっそ、このまま秘書として、傍にいさせる方が、自分も、西園も幸を守ることが出来る。
「…異動させるつもりはない。私が守るだけのことだ」
二人の間で、火花が散った。
「…社長、丸岡さんを、秘書室に連れて帰りましょう」
見かねた西園がフォローをいれる。
「…そうだな、行こうか、丸岡」
頭を優しく撫でたときだった。
幸は目一杯顔を歪めた。
上ボタンを押すと、来るのを待っていた。
「…ぁ、来たよ」
伊織の声と同時に、エレベーターのドアが開いた。
「…社長」
「…丸岡」
伊織から幸を奪うと、ぎゅうっと強く抱きしめた。
その行動に、伊織は当然驚いている。
楓の一歩後ろにいた西園は何時ものことなので、至って平然としている。
「…丸岡を助けてくれたのは君か?」
伊織に向かってそう言った楓に、伊織は2度頷いて見せた。
「…ありがとう、ずっと丸岡を探してたんだ」
「…こうなった原因は、社長、貴方のせいでは?」
ピンときた伊織が、ズバッと言い捨てた。
「…そうだろうな」
「…一社員の彼女を特別扱いすれば、周囲が妬むのは当たり前です。ましてや社長、女子社員の憧れの的。この間だって階段であんなことが…他にも沢山の嫌がらせがあったんじゃないのかと思います。彼女を想うなら、異動させるのが一番の得策かと思いますよ」
伊織の言葉は最もだった。
だがしかし、異動したくらいで、幸への嫌がらせは無くならないだろう。むしろ、格好の餌食になりかねない。
それならいっそ、このまま秘書として、傍にいさせる方が、自分も、西園も幸を守ることが出来る。
「…異動させるつもりはない。私が守るだけのことだ」
二人の間で、火花が散った。
「…社長、丸岡さんを、秘書室に連れて帰りましょう」
見かねた西園がフォローをいれる。
「…そうだな、行こうか、丸岡」
頭を優しく撫でたときだった。
幸は目一杯顔を歪めた。