キミが可愛いわけがない
勉強会
(side 芽郁)



『実は私、前に河西さんに助けてもらったことがあるの』


肝試し中、若松はそう言って、大学生に絡まれた時ユズが助けてくれたという話をしてくれた。


『それでね、いい考えがあるの。私が、河西さんと友達になりたがってる設定ってどう?』


若松のその提案は、なんだかいい考えの気がした。


『あの2人が2人きりでいられないように邪魔するの』


そんなことをしても、俺とユズがどうなるかなんてわかんないし、それこそそう簡単に恋人関係になれるとも思ってない。



だけど…。



何もしないでただずっと2人のことを見ているだけよりはマシな気がした。



あの2人がどうにかなるのだけは…。


どうしても避けたいから。





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