蜜月なカノジョ(番外編追加)


「………あれっ?」

と、リビングを出たところで廊下に何かが落ちているのに気付く。
団子のようにぐちゃぐちゃになっているそれは…

「スカート…?」

見れば紺色のブラウスまで落ちていて、さらにその先にも点々とバスルームまで何かが続いている。いずれも今の自分と同じようにびっしょり濡れているのがわかる。

ということは…

「え…もしかして…ナオさんが帰ってる、ってこと…?」

状況的にほぼ間違いないというのに、頭は激しく否定したがっている。
だって、だって…! そんなの…困るっ!!
今日のために密かに計画していたことが全部パーになってしまう。しかも、よりにもよってこんな間抜けな状態でばれてしまうだなんて。

どうしよう、どうしよう、一体どうすればいいのっ…?

想定外の事態に完全にパニックを起こしている私の目に、ふと違和感を覚えるものが映る。

あれは…なんだ?

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