Loveless
「…え?…んっ!」
状況を理解するより先に彼の唇が私の唇に触れた。
「つまりはこう言う事だよ。」
彼は男の人の目をしていた。
こんな事、良くないのに拒む事ができない。
それは、紛れもなく彼が好きだから。
初めてが好きな人となら…と腹を据えた。
彼はもう幼馴染みの"お兄ちゃん"じゃない。
私の好きな、"男の人"…。
「…好きにして良いよ。貴方にされるなら、嬉しいから…。」
意を決してそう言った私はそのまま彼に抱きついた。