幸せの構図
呼んでみた。シーンっと静まり帰ったコテージの空気。私はようやく異変に気が付いた。

りつこがいない!散歩か?

私は急いで着替えた。探しに行こうとした私の目にテーブルの上に置いてある封筒が・・・

「ひろし君へ」

表に書いてあった。急いで封をあけ、中の手紙を読んで私は愕然とした。しばらく何が起こったのか事情がよくつかめなかった。カラダの力が抜けて座り込んだまま呆然としていた。

私はこの時ようやくあの不協和音の正体を知ることができた。

そんな私に容赦なく、雨上がりの朝にふさわしい爽やかな光が柔らかくコテージの中に入り込んできた。
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