幸せの構図

「結婚してたなんて・・・ひろし君、それを知ったら・・・」

「驚いただろうけど、彼はきっと喜んでくれたと思うわ」

「おそらく・・・だからこそ離婚したなんて知ったら・・・」

「悲しんでくれるかな」

「もちろんですよ。わたしだって切ないです!」

「あなたたち、本当に優しいのね」

「私たちより、すーちゃん、どうして離婚しちゃったんですか?」

「それを話すなら結婚したいきさつもお話ししないとね」

「はい」

「その彼は大学時代のクラスメイトよ」

「じゃひろし君とつき合う前に噂になってた彼と?」

「まぁ、よく知ってること。ひろし君、なんでもしゃべるのね。うらやましい」

「あの・・・はい。それで?」
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