ガラスの心に気づいたなら 〜 1
家族
「ただいま。」

そう言ってアパートの部屋に足を踏み入れる。

ただいま、なんて、ばあちゃんが死んでから初めて口にした。

「おっ、おかえりー!」

そう言って笑顔で出迎えてくれるのは、わたしの家族…?になったらしき男、有馬康介。

具体的に何か変わったというわけではないが、この家に住ませてくれるようだ。

「ああー、もー、玲奈にこの家の住人になってほしくねーんだけど。」

そう駄々をこねるのは、ソファで寝そべるヤンキー、翔太。

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