信じることはとても愚かで美しい。



「あははっ菜緒、災難やなー。」


佳蓮がそう言いながらもおかしそうに笑っている。


「ホントだよー。最近、元気ないし…。」


茉奈の声を聞くと、嫌でもピクリと体が反応してしまう。


「…そんなこと、ないよ!大丈夫!」


ははっと笑うけど。けど。


あぁ、ヤダな…


作り笑いは得意なはずなのに。


頬が引きつっているのが分かる。


これじゃ、茉奈に疑われるよ。


「いや、大丈夫じゃないっしょ。菜緒、保健室行ってきな?」


莉乃が本気で心配したようにそう言ってくるから。


それに乗って今は退散させてもらうことにした。


なんか…心配してくれてるのに悪いことをしたような気分になった。


心の中で、莉乃に謝罪しつつ、席を立つ。


「じゃ、ちょっと行ってくるね。」


そう言って廊下に出る。


もうすぐ次の授業が始まるので、廊下に人の姿はなかった。


一人だと思うと、はぁっと盛大なため息が零れた。


「保健室、いこ…。」


最近、ちょっと寝不足だし。


これを機にいっぱい寝ちゃおう。


そう思って歩き出した時。


「菜緒!保健室までついてくよー!」


後ろからそう、言われた。




< 86 / 86 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:10

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

no title
坂瀬/著

総文字数/210

恋愛(キケン・ダーク)1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ふわり、 春風が僕の頬を掠める。 満開の桜が勢いよく舞い散る。 淡いピンクの桜の後ろに、艶やかな黒髪が靡く。 (、あぁ…綺麗だ、、。) 長い美しい黒髪をもつ同じ制服を着た彼女に、 きっと僕は、一目惚れしてしまったのだろう。 淡く、儚く繊細な、艶やかで美しい桜がよく似合う彼女に、僕は…、
闇と光  ~信じて~
坂瀬/著

総文字数/3,403

恋愛(キケン・ダーク)9ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
『もう、誰も信じない。』 『信じる方が、バカなだけ・・・。』 ある出来事で、人を信じる事が出来なくなった少女。 世界一位暴走族元総長 西園寺 麗奈 × 『俺は信じるよ。』 『だって、本当は信じてほしいんだろ?』 私の全てを見透かして、それでも寄り添ってくれる少年 全国一位暴走族総長 荻野 瑞月 『どうして・・・、そんなにして私を守ろうとするの・・・?』 『それは・・・、俺が、××××だからだよ・・・。』 これは闇ありの少年少女の物語
live ~貴方に会えて~
坂瀬/著

総文字数/4,371

恋愛(純愛)11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
liveと書いて、リブと言う。 リブはかつて大人気だった歌い手グループ。 それは、2年前突然姿を消した―――。 ✨✨✨ 皆さんどうも! 柏木れもんです。 今回の作品はのテーマ?は、live(リブ)です。 ライブではありませんよ。 リブの意味は、お話の中で出てきます。 もしよければ、読んでみてください。 では、お楽しみください。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop