君を愛した時間〜残した宝物
過去
波の音が静かだ…。
俺は砂浜に座り込んだ…辺りを見渡すと海の家がズラリと並んでいる。
疎らだが海に遊びに来た人が居る。
俺の場所から少し離れた場所で、母親と小さな男の子が遊んでいる…。
俺は目を反らし静かに目を閉じ砂浜に寝転んだ。
「暑いな…」
俺は目に手をあて太陽の光を消した…。
波の音が眠りを誘う…意識が遠退いていく……。
女性が海に向って立っている、白いワンピース白い帽子白い傘…俺は少し離れた所で見ていた。
女性が振り向いた、俺に向って手招きをしている。
俺は女性の元へ歩きだした、女性の前まで行き俺は立ち止まった、女性がスッと手を出し俺の手を握り海を見ていた。
俺は女性の顔を見ようと上を向いたが、太陽の眩しさで女性の顔が、はっきりと見えない…俺は何故か女性の手を強く握り海を見ていた。
「心…行こうか…」
女性が静かに言った、俺は黙って女性に着いていった…。
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