君を愛した時間〜残した宝物
限られた時間〜希望の命
久しぶりに会った、松村先生の顔が懐かしく、心が温かくなるのを感じた。
「検査時間掛かるが、頑張るんだぞ!」
《……》
松村先生は、カルテを片手に持ちながら、眼鏡を掛けた。
「…松村先生…」


――「すいません!セラ!…天城 セラは来てますか!?」
俺は、受け付けの窓口で身を乗り出し言った。


――「…分かったよ、じゃー必ず明日来るんだよ!?良いね!?」
「はい…必ず明日来ます」
私は、松村先生に頭を下げた。
明日、検査して欲しいとお願いした……。
心にネックレスを返すのと、お別れの挨拶をしたかった……、検査が終わってしまえば、あの家に帰り当分、外には出れないと思った私は、検査を一日でも長く延ばしたかった、血液を採り尿検査も済んだ私は、受け付けに向かって歩きだした。


――俺は病院の廊下を走りセラが居る診察室へと向かった。
(ドンッ!!)
廊下を右に曲がった瞬間、俺は人とぶつかった。
「あっ!すいません!」
俺は、ぶつかった胸を押さえ。
「すいません!私の方こそ………心!」
「セラ!」
「どうしてここに……」
「…おばさんに聞いて…」
「そう…」
「検査終わったのか!?」
「うん」
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