【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
初めは、信じられなかったんだ。
前世とか、記憶にないから。
貴方が私を通して、夕蘭を見るたび、悲しくなる日だってたくさんあった。
私を見てほしかったから。
でも、いつ頃かな。
急に、あなたは私を見てくれたよね。
ううん、もしかしたら、私が気づかなかっただけなのかも。
あなたはずっと私を見ていてくれたのに、私がずっと、気がつかなかっただけなのかも。
貴方はずっと、“御園相馬”として、“私”を見てくれていた。