【完】☆真実の“愛”―君だけを―2
「……川?」
大きな、揺ったりと流れる川。
「こ、これは、もしや……」
俗に言う、三途の川というものだろうか。
「あれぇー?新しく、若い人だね!どうしたの?」
初めて御目にかかったそれに戸惑っていると、明るい声が響き、白い手が私の肩を叩いた。
「きゃ……っ!?」
若干、ヒンヤリとした園感触に、私は仰け反る。
相馬にも言った通り、私は幽霊系がとことんダメである。
何故なら、物理攻撃が効かな……
ドカ……ッ!
……効いた。
ゆっくりと振り返り、思わず、手を出してしまった相手のその姿を確認しようとすると、
「痛い!」
ガバッと、ぶっ倒れた相手が、勢いよく起き上がった。
「ひっ……」
「……もしかして、私に怯えてる?」
不機嫌そうな彼女は、高く括った髪を揺らしながら、錫杖を手に目をぱちくりとした。
「だ、だって……物理攻撃が効かないじゃない。幽霊って……」
「今、思い切り、殴っといてそれ言う!?めっちゃ、入ったよ!?痛いんだけど!?」
顎を押さえながら、彼女は怒鳴る。
「あんたも幽霊なんだから、私に触れないわけがないでしょうが!思いっきり、顎を蹴りあげてくれて……死ぬかと思ったわ。もう、死んでるけど!今のあんたの物理攻撃が効かないのは、人間相手!分かった!?」
「は、はい……」
「ったく……」
元気の良い彼女は、呆れたようにため息をつく。
「大体、あんた、何やったのよ。生きているくせに、冥土に来るなんて……」
「冥土!?」
じゃあ、やっぱり、この川は三途の川か!