好きの海に溺れそう
えー!



なんか…すごいシーン見ちゃったよ…。



目の前でカップルが誕生した…。



かなり驚いたけど、とりあえずあたし達は邪魔だと判断。



瀬野くんたちと別れることにした。



2人をカフェに残して、あたし達は退散した。



「いやー…驚いたね」



家に帰って、持っていたバッグを下に降ろす。



お茶でも飲もうと、冷蔵庫から麦茶とコップを2つ出した。



コップに注いでたら、海琉に後ろから抱きしめられた。



「コップ入れられない…」

「今日の杏光変…」



海琉がそう言ったので、体ごとくるっと振り向いた。



「どの辺が?」

「なんか…俺のこと好きってオーラが薄い…」



かわいい…。



「拗ねてるの?」

「なんか…物足りない」

「あたしも海琉にずっと好き好きーってしてたら疲れちゃうかなって」



あたしがそう言ったら、あたしの体を引き寄せつつ肩の上に頭を乗せた。



「それ…やだ」



海琉が言った。



子供みたい…。



かわいくてキュンってする。



あたしは海琉の頭を撫でた。



「最近海琉の方こそなんか余裕そうじゃん。だから仕返ししたの」



海琉が、一度体を離してあたしの顔を見た。



それからもう一度抱きしめる。



「でもそれだけあたし達が長く付き合ってるってことだから、今日だけちょっと意地悪したかったの。ごめんね?」

「ん…俺も、杏光からいつも好きって言われてるの、普通になっちゃってた」



これからも多分好きって言い続けるけど。



たまには一度立ち止まる日も必要かな?



これからも仲良く、時折刺激を持って付き合っていこうね!
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