俺がずっと守るから



「昨日のデートはどうだった?」


輝がそんなことを聞いてくるものだから返事に少し戸惑ってしまったけど。



「あぁ、ちょっと色々あってまた別の日に延期になったよ」



これまたいつもの調子で李樹がそうフォローを入れてくれたから特にその場は聞かれずに済んだ。






「…で?昨日何があったの?」



ただ、それは "その場" を誤魔化せただけであって、完全に誤魔化せたわけではない。



教室に入って李樹と別れて席に座れば、当然のことながら前の席に座った光里は私にそう聞いてきた。




「えーっと…、何から話せばいいやら」

「全部聞かせてもらうわよ?李樹くんはいつも通りだけど明らかに彩葉の様子おかしいんだから!」

「あはは…」




やっぱり、光里の目からでも李樹の様子はいつも通りに見えるのか。


気にしてるのは私だけかと、少し気持ちが沈んでしまう。





「うーん、簡単に言うとね。誘拐されて李樹に助けてもらって告白したら振られた」

「は、はぁ!?」



教室に光里の大きな声が響く。




「ちょ、光里声大きい!」

「い、いやだってっ!何それ!展開が展開すぎて頭が追いつかないんだけど」



慌てる私に目の前の光里は呆然。



とにかく、もうこれ以上教室で話すわけにはいかない。




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