俺がずっと守るから



「だって李樹くんもそう思わない?」

「別に?俺と彩葉の方が仲良いだろ」

「うわー、惚気だー」



そのせいなのか、何だか一段と楽しそうな光里。


いっつも輝がいると喧嘩してたから、今日の昼休みは光里曰く天国らしい。




「でもなー。なんか砕けた気がするのはあたしだけ?」

「…気のせいだろ」



未だに私と三芳くんの関係を気にする光里に、李樹も頑なに否定する。



李樹が何を思って否定してくれてるのかはわからないけど、それでも単純な私はそれを嫉妬だと都合よく解釈して嬉しくなっていた。





「ね、李樹?」

「ん?」


学校が終わった帰り道で、私は李樹の名前を呼ぶ。



朝は一緒に行く三芳くんも、帰りはいない。


そして今日は特別珍しく、皆月家にも顔を出さないと言っていた。



正確に言えば、家の仕事の手伝いで顔を出す時間がないらしい。



そこは流石御曹司だなーと思ってみたり。





「今日の習い事少ないから、終わったら私の部屋で勉強教えてよ」



そして私はそんな彼のいないタイミングを利用して、久しぶりに李樹を誘ってみた。




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