あの日の約束を、君ともう一度
「来年の総体で、リストバンドを一緒に貰おう。」
「...っ!」
中学で果たせなかった約束。
バスケが出来なくなってしまった染谷は、もうあの日の約束なんてどうでもいいかもしれない。
でも俺は、ずっと気がかりだった。
これを思っているのが俺だけなら、新しい約束なんて作らない。
でも、染谷も俺と同じように思っているのなら。
「.....う、ん」
その声は、震えているようで、また泣いているのかもしれないと思った。