あの日の約束を、君ともう一度





「...河合?」





よく聞くその声に、肩がビクッと揺れる。






なんでここにいるの...?






だって、この時間は部活でしょ?





どうして...。






「...染谷」






莉花の名前を呼んだときよりも低い声。






そう呼ばれるように、嫌われるようにしたのは私自身なのに、ひどく傷ついている自分がいる。







「...っ、莉花ごめん!」






私は抱きしめてくれている莉花を、ドンッと強く押した。






「ごめんね、ありがと」






それだけ言って、走った。






─────いや、走り出そうとした。






「染谷ってほんと最低なんだな」





ギュッと心臓を掴まれているような感覚になる。





そして、自然と足が止まった。






「そうやって、河合のことを傷つけんなよ。」






なんで伊月にそんなことを言われないといけないの?






「真鍋!私はさやに傷つけられてない!」






莉花の声が遠く聞こえる。






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