私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?

元通りの日常には戻れない

弘人と気まずくなってからもう2週間が経っていた。



あれからずっと考えることはあの日のことで、



私は魂が抜けたみたいにぼーっと過ごしていた。



コンコンと病室のドアがノックされる。



「はい。どーぞー。」



「ヤッホー!志帆!」



「恋?あれ?部活は?」



珍しく恋が1人で来た。



「今日は特別に休みにしてもらったんだー。監督に。はい、これ。みんなから。」



大きな紙袋を渡された。



「開けていいの?」



「うん!」



中には・・・・・・・・・テディベアと、色紙。



「・・・・・・・・可愛い。ありがとう!」



「これは部活のみんなからね?このテディベアは監督からだよ!びっくりだよね?」



「監督が!?・・・・・なんか、びっくり。」



「ふふっ。・・・みんな待ってるんだよ?志帆のこと。」



「うん。」



「だから、心配しないで、帰ってきてね。明日。」



「うん。」



そう。



私は明日退院する。


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