小悪魔なキミに恋しちゃいました。


「これ、美味しい」



塩と卵で味付けされたそのお粥は、熱のある私には少ししょっぱめの塩加減が丁度いい。



あまり食べられないかな?なんて思っていたけれど、それはとても美味しくて、作ってくれた分は全て食べてしまった。



「結城くんって、料理出来るんだね」



「ねぇ、キミ僕のことバカにしすぎじゃない?キミよりバカじゃないと思うんだけど」



うん、少しバカにしました。



私なんか、ろくに料理も出来ないくせに。



だから、実は料理も上手くてなんでも完璧な結城くんに嫉妬しただけ。



「ほら、薬飲んで。早く寝る。それじゃないと治るものも治らないでしょ?」



もう、偉そうに。



面倒くさそうな態度をとる結城くんは、本当に私のことを看病しに来てくれたんだかどうなのか。



行動と態度が比例していない。



薬は苦手な私だけど、結城くんが「早く飲まないとお仕置きね」なんて言うから、仕方なく飲んだ。


< 142 / 252 >

この作品をシェア

pagetop