小悪魔なキミに恋しちゃいました。

わたしのキモチ



始まりの合図で、陽気な流行りの音楽が校内中に鳴り響き、学校祭が幕を開けた。



この日だけは、誰でも出入り自由。



もちろん校庭や校内には、私たちの学校の制服だけじゃなく、他校の制服を身にまとった人もたくさん来ていた。



「いらっしゃいませー」



普段は机が立ち並ぶ教室から、そんな声が飛び交う。



体育館では、有志バンドの演奏で熱気をあげながら盛り上がる。



可愛くて美味しい私たちのクラスのクレープとタピオカジュースも、開始早々それなりにいい売り上げ。



私と悠陽ちゃんは、一緒にお店をまわりたいからと、シフトを前半に合わせた。



今は絶賛接客中。



制服の上に、衣装担当の子たちが作ってくれたフリル付きの可愛いエプロンを身につけてお店に立っている。



こんなに可愛いものを私なんかが着てもいいのかと思うくらいに、可愛い出来栄えだ。


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