僕とお姉ちゃんだけの神様
出会い
ー三年前ー




オレンジ色の夕日が僕を照らし、カラスの声と

ひぐらしの鳴く声が合唱している中

僕は家でお父さんの帰りを待っていた。


僕の名前は森山ジュン

この家でお父さんと一緒に暮らしている。

お母さんはいない。

難しい話はよく解らないけど、離婚というものをしたらしい。



ピンポーン



玄関のチャイムが鳴ると同時に、鍵を開ける音が聞こえる。

僕はこの音が好きだ。

大好きなお父さんが帰ってくるから。


「ジュン、ただいまー」


優しく明るい声。そんな声が聞こえると

寂しさなんて消えてしまう。


「おかえりなさい!」


僕は急いで玄関に行き、お父さんを出迎えた。


< 4 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop