全ての記憶を《写真》に込めて

体育祭とアメ模様


そして、体育祭当日。
朝はいつも通りの登校だから、晴くんと一緒に学校へ向かう。

「おはよう、茉莉ちゃ、」
「彩月ー!!」
はい、これ、と渡されるのはみんなが参加する選手リレーのゼッケンの四十番。
このゼッケンはクラスの人たちで一から手作りするものだ。
どのクラスも四十番まであるけど、私の分がないため今回はクラス委員の多野くんが二回走る。
そのため、私の分が抜けて三十九番までしかない。

だけど………。
「これ……、私の?」
急なことで戸惑う。


_______________トンッ。



「ほら、ありがたく受け取りなよぉ」
晴くんに肩を押される。

「あ、ありがとう」


「彩月が来る前からだったんだけどね、計画してたの」
「来れないかと思ってたから保健室から見ててほしいなって話してたもんねー」
「でも来てくれてよかったぜ」
「だよな」




「あんたの分まで俺達が走るんだからさ、ちゃんと見ててよねぇ」




「うんっ!」

今日のリレーのときはこれを着て、応援しよう。

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