全ての記憶を《写真》に込めて

ストーカーの正体

文化祭が終わった。

晴くんはどこか用事があるようで、茉莉ちゃんたちと待つことにした。


だけど、遅い。
すぐ終わるから、と言っていたのに一時間近く経っている。

「晴遅ぇな、大丈夫か?」
「和久井くん迷子とか?」

きっと、カフェに来ていた男性と話しているのだろうか。
あの時の晴くんの表情は辛そうだった。
もし会いたくない人だったら…。

「茉莉ちゃん、翔くん、私晴くん探してくるね!」

「えっ、待っ、」

茉莉ちゃんの声が聞こえたけど体が勝手に動いてしまった。
なにか、嫌な予感がしたから。


走った。



なんとなく、屋上にいる気がして、屋上へ向かった。
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