クールな外科医のイジワルな溺愛
その日は、朝からついてなかった。
「ぴえー!」
セットしたはずの携帯のアラームが鳴らなかった。うっかり充電するのを忘れて寝てしまったため、夜の間に電池が切れていたみたい。
いつもより三十分遅く起きた私は、洗面台の前で元はショートだったのに切る時間がなかったという理由で肩までのセミロングになってしまった髪を無造作に一本にまとめ、顔をバシャバシャ洗った。そして化粧水もつけずに冷蔵庫の前へ。
扉を開けると中には納豆のパックがひとつ。もやしが一袋。んー、やっぱメイクよりご飯が優先だよね。
冷凍庫からおにぎり型に冷凍してあるご飯をひとつ取り出し、レンチンして茶碗へ。その間に混ぜておいた納豆をかけて朝食が完成した。
納豆ご飯を吸い込むようにして口に流し込み、お茶で飲み下す。まだ納豆が喉を通っているうちに立ち上がり、適当な通勤用の服に着替えた。
超高速で歯を磨き、時計を確認。はい、ぎりぎり。メイクする時間も、寝癖を直す時間もなし。