恋するオフィスの禁止事項 ※2021.8.23 番外編up!※

逃げるためにお茶を淹れにキッチンへ向かうと、先輩はすぐに追い付いて、背後をとられた。

「……水野」

──わっ……。

後ろからふわりと抱きしめられて、思わずギュッと目を閉じた。

先輩に抱きしめられてる。今度は後ろから。

息ができない……。

「俺、あんまり我慢できないから。煽るなよ」

「先輩っ……」

「……知ってたか? お前」

「え?」

先輩は、私の髪に鼻をあててきた。

「お前ってさ、すごく良い匂いすんだよ」

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