* allergenic *
目を開けた…

朝ではない、今朝 煌君に会って
それから──────?


「優那目が覚めた?」


煌君がいた、私を心配そうに見ている。いや、心配するのがおかしいんだけど…。ここは私の部屋ではない。煌君の部屋?


「どうして?」

「昨日、優那と久しぶりに会ったのに 話すら出来なかったから。優那ん家に連絡して優那の今住んでいる場所を聞いた。」

「それで、私が倒れたのはどうしてか わかっているんでしょ?あっ、会社に電話しなきゃ…」

「優那、大丈夫だ。俺が清水課長に直接連絡したから、問題ない。」

「何だか、すごく嫌なんだけど…。」

「倒れたのは 俺のせいなんだろ?ごめんな…。昨日もなのに、優那に会えたのが俺嬉しくて、つい…。」


シュンとする煌君がレア過ぎる。随分見ていなかったせいもあるけれど…大人の色気が漂う超絶イケメン。

昔から綺麗な女の子見たいな顔をしていたけれど、大人になって更にパワーアップしてる?


「煌君はお仕事大丈夫なの?秘書なんでしょ?」


「ああ、俺は専務の秘書なんだけど、専務は昨日の件も知ってるから 話をする時間をもらった。だから大丈夫なんだよ。」

「そう。昨日もいきなり倒れて意識なくしちゃって、びっくりしたでしょ?

私ね小学生の頃から男性恐怖症なんだ。おまけに男性アレルギー。私の事聞いてない?」

「昔にそれ おばさんから聞いたけど、今も続いてたとは知らなかった。俺ずっと中学から全寮制の学校行ってたし、優那と会う事なかったからな…」


そうなのだ…煌君が原因のアレルギーだけど、張本人にはずっと会っていなかったから…


「私ね、ずっと煌君が嫌いだったんだよ。知ってた?」


「ああ、自分で理解してたけど、本人に直接言われるとキツいな…。」


「だって煌君のせいだからね。私が男の人がダメになっちゃったの…。」


私はずっと 言わないつもりの心の中身を煌君に話をした。




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