* allergenic *
今日は 煌君とデートという事で、服装もきれい目スタイルでワンピースを着ていて良かった。


何も聞かされていないんだから、ドレスコードがあったりしたら困る…


ディナーはコース料理になっていて、船内だとは思えない優雅さで、中央にはピアノがあり、クラッシックの曲をピアノ奏者が弾いている。


「優那、フランス料理だけど、マナーは気にしないで食べて大丈夫だからね。」


「煌君、ありがとう。素敵な時間を過ごす事が出来るよ。後で甲板に出て景色見たいな。」


「ああ、ベタなタイタニックでもしようか?」

「フフ///それいいかも…。」

料理は 前菜からオードブル、メインとどれも美味しくて、ワインも少し飲んで…いい気分。デザートもしっかり食べ煌君の話も楽しい。

甲板に出て宝石箱の様な夜景を堪能し、タイタニックをふざけて二人でしたりして、恋人みたいな時間を過ごした。

海風に吹かれながら甲板で 煌君が私を囲う…


「ここでキスしたい…」

「///ダメだよ…」

「優那///じゃあさ、風から守るだけ…」

煌君の胸に抱きしめられて、身動きが取れない拘束。

チュッとキスを落とされたおでこ。


「これぐらいはいいだろ?」


と笑う私の初恋の人…。



ぶぁ~とアレルギーが────場違いな場所で広がる。



***───***───***



「やっぱり優那は俺じゃダメなんだな…。」


「煌君、ごめんね…でも、すごく楽しかったよ、そして今日でデート終わりにするね。」


「そうだな。お前、俺といても心がついてきてないもんな。」


煌君には お見通しなんだね。やっぱり わかるんだ…。


「煌君はずっと、私の幼なじみだよ。だから…一生切れないからね。」


「ハハ…そうだな。彼氏より身内よりだな。優那、何かあったら直ぐに連絡しろよ。」


タクシーで家まで送ってもらい、マンション前でお別れ…。


「今日はありがとう。そしてごちそうでした。バイバイ煌君、またね…」


「ああ、またな。優那、じゃあ…」



マンションのエントランスに入ると…一番会いたい人がいた…


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