私が君に好きって言えない理由
不安になるから。
「うわあああ、どうしようなつ〜!」
冬。空がどの季節よりも高く感じるこの季節。
相変わらず私の周りにはれいの叫び声が響き渡っています。
「ん?どうしたの、れい、」
「ほんとに杏乃(あの)って俺のこと好きのかな!?!?」
何をいまさら、と顔に出てしまったかもしれない。
散々私のことを巻き込ん''ほんとに俺のこと好きなのかな? ''
ふざけんな、と思いながら口を開く。
「それは百合沢さんじゃないと分からないよ、聞いて見なきゃ、ねっ?」
「そうは言ってもさ〜〜」
「はい、グズグズしない!シャキッとして!ほら!ねっ?」
「わーーん、なつ大好き〜」
その大好きが、ラブじゃなくてライクなことくらい分かってる。
分かってるけど意識しちゃうんだよ。