不器用恋愛


相変わらず止まらない涙を、真斗くんは拭い続けてくれる。


思いの丈を伝えたら、なんか気持ちが楽になった気がする。



本当は言って正解だったのかも。



やっと、前に進める気がする。




「俺、」


「真斗くん」



彼から、言葉を放たれる前に頬に添えられる手をぎゅっと握る。


「私ね、意地悪してくるけど、それでも優しくしてくれる真斗くんが、すごく好きだった。でも、安心してね。ただ伝えておかなきゃって、思っただけだから。


だから、この事はなかったことにして、今まで通り接してほしいな」



我儘なお願いだってことはわかってる、でも今、私はこう言うことしか出来ない。


初めからこうしておけばよかったんだ。

我慢なんかしなくても、こうやって素直に全部伝えておけばよかったのに。


なんて焦れったいことしてたんだろ、私


< 15 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop