所長による小動物系女子の捕獲計画
「どこに連れて行ってくれるんですか?」

流れる景色はどんどん変化して山の方に向かっている事を示しているけど、どこ方面かまでは分からないのだろう。

「俺の秘密の場所だよ。昨夜、もっと俺の事を知りたいって言ってくれたしね」

「あっ‥‥あの、なんか変な言い方しちゃって」

今更、それが意味深に聞こえる事に気付いたらしい。落ち着かないように視線を彷徨わせる。

「ぷはっ」

堪えられずに吹き出したら真っ赤な顔のまま睨まれたけど、そんな上目遣いの涙目じゃ可愛いとしか思えない。更に笑いが込み上げる。

「もうっ!そんなに笑わないで下さい。昨夜は酔ってたからちょっと言い方間違えただけです」

「そうだった、急に寝落ちるくらい酔ってたんだったな」

「だから、もうっ!」

‥‥怒って俺の腕を軽く打つなんて、もぅ恋人みたいじゃないか?

俺との距離が近づいたせいか、予想外な勢いで彼女の壁がなくなった。これはきっとチャンスだ。
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