女トモダチ
「えっ……、ちょっと待って。ビックリしすぎてよく理解できない」

そもそも、セイラがハルトを好きだっていうのも初耳だ。

あまりの動揺に心臓がドクンドクンッと嫌な音を立てる。

「驚かせてごめんね。本当は昨日告白する予定じゃなかったの。でも、たまたま放課後教室で二人っきりになったから……思わず言っちゃった」

「へ、へぇ……」

「私ね、ずっと真子は清水君のことが好きだと思ってたの」

「え?」

セイラの言葉に耳を傾ける。

「真子と清水君って入学したときから仲がよかったでしょ?だから、真子は清水君が好きなんじゃないかなって思ってて……。でも、真子の口からそういう話は聞いたことがなかったし、ちょっと前に清水君のこと好きじゃないって言っていたのを聞いて……ちょっと安心したの」

安心した?なんで?

「私ね、真子が清水君を好きなら諦めようって思っていたから。私にとって一番大切なのは親友の真子だから」

セイラが天使のように美しい笑みを浮かべる。

純粋で真っ白でけがれのないセイラ。

きっと今話したことにも嘘や偽りはないだろう。
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