Memory Puzzle

「昼ごはん持ってきたよ！って大丈夫？」　　　　　　
宮崎さんがお昼ごはんを持ってきてくれた。ニュースを見て、色んな事考えてたらもう昼になったようだ。それに涙が流れていた。　　　　　　　　　　　　　　　　
「あのニュースを見たらなんか、泣けてきたんです。」
「そっかー。見ちゃったんだ。でも、考えすぎるのも良くないよ？今はご飯しっかり食べて元気にならないと！」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「はい、そうします。」　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
昼ごはんを食べ終えゆっくりしていると、宮崎さんと若そうな男の人がやって来た。　　　　　　　　　　　　
「具合悪くない？」　　　　　　　　　　　　　　　　
「全然大丈夫です。」　　　　　　　　　　　　　　　
「僕は君の担当医の、片山 春樹（かたやま はるき）と言います。よろしくね。」　　　　　　　　　　　　
やっぱり、私の担当の先生だったんだ。じゃあ、頭が痛くなる原因も教えてくれるかもしれない！　　　　　　
「過去のことを思い出そうとすると頭が痛くなると言っていたけど、それは記憶喪失だ。頭を強く打ったからか、記憶を無くすような衝撃の事実を知ったからか、理由は分からない。ただ、ここに運ばれて来た時にした頭の検査ＭＲＩでは問題は見つからなかったんだ。だから、そんなに焦らなくてもじきに思い出していくだろう。ゆっくり、ゆっくり自分たちのペースで乗り越えていこう。」