極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
§エピローグ§
*****

「今、昔のこと急に思い出した」

 そう言って、涼我はソファーに座る私に、コーヒーの入ったマグカップを渡した。

「昔って? どのくらい昔?」

「すっげー昔。俺たちが出会ったガキの頃」

 それはまたものすごく昔の話だなぁ、なんて思っていたら、涼我が私の隣にピッタリと座って肩に手をまわす。

「小三の頃?」

「うん。地球最後の日が来るとしたら、その時どうする?って話したの覚えてるか?」

 十八年も前のことなんて、大抵のことは忘れてしまっててもおかしくないけれど。
 実は私もそのことは記憶に残ってる。
 もし地球がなくなるとしたら、その前日の最後の日、何がしたいか?って子供らしい空想の話をしたのだ。

「覚えてる。大好きな人と一緒にいたい、って答えたよね」

「そうそう」

 私は両親や祖父母と一緒にいたいって答えた。
 だけどそのとき涼我は、“好きな子”の名前を具体的に言った。

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