暴走族は白衣の天使?
「黒鐘」リーダー、柴原英太。
「先輩、就職、決まったんですか?」
舎弟のコウジが聴いてきた。 「就職?うんなもん…決まってないに決まってるだろう…ダジャレじゃねーぞ…」
「…そうすっか…まぁ!英太さんなら大丈夫っすよ!!喧嘩強いし!サングラスとかイカしてますから!」
「……コウジ……お前、オレをどこに就職させる気だ?」
「………(汗)」

あっ…お初です。オレ柴原英太。神上工業高校三年B組。男子校にいってます。学校行けば喧嘩、バイク、女子の話ばっか。昼間は真面目に?学校通ってる(つもり)。夜は暴走族「黒鐘」のリーダー。この一帯ではちょっと名が知られているチームです。毎晩、道という道を走りぬけ、「風」になってる自分に酔いしれてる毎日…ふと、現実を見ると…「就職」の二文字。
「…ハァ、確かになぁ…家のお袋には楽させてーし…片親でここまでデカくさせてもらったしなぁ…けど、頭ワリーし…ふぅ…」「…土建屋は人いっぱいだってアツシ先輩が言ってましたし…まぁ、大丈夫っすよ!先輩!!気楽に考えましょ!?」「テメーは気楽過ぎなんだよ。いざこの立場になるとやっぱ考えちまうんだよ!《お袋には楽させてー》《胸張って〇〇〇になったよ》って言いてぇ。でも現実は…ってな。…まぁ、
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