Black sweet Darling!《完》
おにぎりを食べ終わった柳瀬蒼士は、こちらに顔を向け聞いてくる。

いつものからかう時の顔とは違う、何だか真剣な表情に心臓がトクンと音を立てた。


「あ…ため息なんてついてませんよ!
つくとしたら毎日嫌味を言うあなたにです。」


あたしは立ち上がり、パンツについた芝を払う。

一応はお客様だもんね、店のこんな状態を知られてはいけない。

て言うかさっきのトクンて何?


「じゃ、じゃあ、失礼します。」

「あ、おい…」


呼び止める声を受け流し、速足でその場を後にした。



< 18 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop