桐谷高校殺人投票
「アハハハハ!」


途端に先生が笑い声をあげ始めて、あたしは拘束していた手を離してしまった。


喉が破れてしまったため、その声は切れ切れだ。


けれど先生の笑い声は続いてる。


大和も気味わるがり、先生から離れてしまった。


先生がゆっくりと起き上がると、あちこちから血がしたたり落ちた。


「いいなぁ! ようやく自覚したかぁ?」


笑い声を上げながら先生はあたしたちに視線を向けた。


両目とも潰れてしまったのに、何かが見えているような態度だ。


あたしは床に尻餅をついてしまった。


やっぱりこんなの先生じゃない!


何かがとりついて、先生を操っているんだ。


「なんで死なないんだよ!」


晴哉が叫んだ。


あたしは視線を窓の外へと向けた。


雨はまだ降り続いている。


雨が止むまで、この悪夢は終わらないんだ……。
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