年下のオトコノコ。
学園祭の翌日から、今までのように毎日めげずに告白してくる水嶋くん。
だけど一つ変わったことがある。
「なんかさ〜、前より更に積極的だよね、水嶋くん。」
放課後。
駅前に出来た新しいカフェで、晴香とケーキを食べていれば、そんなことを言われる。
「うーん。」
ショートケーキの苺を頬張りながら、私は晴香の話に耳を傾ける。
「大地先輩とはどうなったの?打ち上げのあと。」
「あー、何か先輩用事ができたみたいで、打ち上げ途中で帰っちゃったんだよね。」
「ふうん。」
納得していない様子の晴香は、私の次の言葉を待っている。
「そのあと、別に会うこともないし、そういえば連絡先も知らないな〜なんて思ったんだよね。」
「え、聞いてないの!?」
「聞けるわけないじゃん。用事もないのに。」
「そこは作りなさいよ!」
バカなの?と晴香は頭を抱えた。