年下のオトコノコ。
えー!まじか!
俺も立候補すれば良かった
夏休みに先輩に会えたのに
あー、でも部活あるし出れない
なんて言いながら百面相している水嶋くんに思わず笑みが溢れてしまう。
「あっ、笑った。」
「え?」
「笑った顔も可愛いですね、先輩。」
にこーっと笑いながら私の目を見てそう言う彼が、眩しすぎて思わず目をそらしてしまう。
「からかわないでってば…。」
「だーかーら!俺はいつだって本気ですよ!」
かなわないな…。
こんな真っ直ぐな子。
どうしていいか分からなくて、私は下を向いて駅まで歩くスピードを早めた。