年下のオトコノコ。


「単純だなあ、私…。」




さっきまで夏恋先輩にもやもやしてたかと思えば、大地先輩の一言でこんなにも浮かれてる。



浴衣可愛かったよ。



その一言が、どれだけ私に刺さったか。




下駄箱で靴を履き替えながら思い出してはニヤついてみたり。





「あっ!先輩!今日も学校来てたんですね!」






「水嶋くん…。」






部活終わりであろう水嶋くんが、嬉しそうにやってきた。





「先輩、新学期は付き合ってくれませんか?」



なんて可愛く言ってくる彼。





「ごめ…。」



断ろうとしたとき、ちょうど大地先輩が夏恋先輩と帰ろうとしている姿を見付ける。






夏恋先輩は、私が見てることに気付いたようで、見せ付けるかのように大地先輩の腕を掴んだ。




< 95 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop