年下のオトコノコ。
「単純だなあ、私…。」
さっきまで夏恋先輩にもやもやしてたかと思えば、大地先輩の一言でこんなにも浮かれてる。
浴衣可愛かったよ。
その一言が、どれだけ私に刺さったか。
下駄箱で靴を履き替えながら思い出してはニヤついてみたり。
「あっ!先輩!今日も学校来てたんですね!」
「水嶋くん…。」
部活終わりであろう水嶋くんが、嬉しそうにやってきた。
「先輩、新学期は付き合ってくれませんか?」
なんて可愛く言ってくる彼。
「ごめ…。」
断ろうとしたとき、ちょうど大地先輩が夏恋先輩と帰ろうとしている姿を見付ける。
夏恋先輩は、私が見てることに気付いたようで、見せ付けるかのように大地先輩の腕を掴んだ。